ヒーローインタビューで高らかに田村が吠えた!
「お待たせしました!」
昨日の試合は僕が生涯観戦した中でも5本の指に入る凄い試合だった。
長文ではあるが、僕の胸の内を混ぜながら観戦記を記す。
土曜日のデーゲームとあって観客は満員。
床田の先発で試合は始まった。
ベイシターズの先発は東投手で、今日は投手戦になると予想していた。
ところが床田は初回に連打され、いきなり2点を失ってしまう。
「東からは3点以上取るのは難しい」と、いきなり暗いムードになったが、カープは2回に堂林2塁打、末包3塁打、菊池ヒットにより早々と2-2に追いついた。
さらに4回、敵失によるファビアンを1塁において、末包がレフトへ特大の1発を放ち、4-2と勝ち越す。
床田、東のテンポの速い投球の試合により、得点の割には6回を終わって1時間50分と短時間で試合が進む。
床田は7回表も三者凡退に抑え、6安打を打たれながらも2失点とクオリティスタートを成立する。
今日は勝つかもしれないと、ジェット風船も盛り上がる。
マツダスタジアムは広島駅のすぐ近くにあるので、内野2階席からは新幹線の往来がよく確認できる。
カープは8回にも宮崎の2つのエラーにより2点を追加し、6-2と4点差をリードする。
楽勝ムードの中、「9回は誰が投げるんだ?」と思いながら見ていると、なんとセーブはつかないのに栗林がマウンドに上がる。
「しっかりと石橋をたたいて勝ちをものにするんだな」と、新井監督の執念を感じた。
ところが栗林は先頭のオースティンにカウント3-1から四球を与え、続く宮崎にも3塁へのぼてぼてのヒットで無死一二塁とする。
僕は「今日の栗林は明らかにおかしい、代えろ!」と吠えた。
だが新井監督はこういう時に、選手を信頼してほぼ代えない。
続く蛯名もレフト前のヒットで無死満塁。
「これは代えるじゃろ」、と思ったがまだ代えない。
バッターは山本。
山本はライトへ二ベースを放ち、2点を返し、なお無死二三塁。
ここで代打筒香、「助かった」と思っていると、案の定三振する。
「思った通りだ、ほんとに助かった」と頷く。
だが、代打京田にまたまたストレートのファーボールを与え、一死満塁となる。
「新井よ、ここで代えんとグレルで!」
さすがの新井監督もやっと腰を上げ、ピッチャー塹江を告げる。
「塹江は2試合続けて打たれているが大丈夫かい」、と思っていたらフルカウントから空振りの三振を奪う。二死満塁。
「2度あることは3度はない」
つづく打者は右の強打者巻きであるので、塹江に代わって島内を投入する。
「島内はコントロールがいまいちなので四球が心配だな」、と思って見守った。
牧は粘り、二死満塁カウント3-2となる。
さあ、どうなる?
次の一球を投げるが、ボールとなり押し出しで5-6の1点差となる。
「やっぱりそうなったじゃんか」、と僕は吠える。
だが、「まだ次を抑えればゲームセットだ。」
島内は広島の広陵出身の佐野に対し、2ストライクと攻める。
連続押し出しはないな、とホッとしていたら、カウント1-2からレフトへ二塁打を打たれ、なんと6-7と逆転される。
「あちゃ~、やられてしもうた」
次のオースティンは何とか抑えるが、球場全体がシーンとなる。
だが、広島ファンはあきらめない、帰る人はごくわずかだった。
ベイスターズの投手は宮城から入江に代わる。
「入江?伊勢じゃないんかい?」
「山崎だったらカープは打っているので良かったのだが」、と僕はつぶやいた。
カープは石原の代打、野間がライト前にヒットを放ち、期待をつなぐ。
代走背番号00の羽月、代打会澤。
「会澤?あ、バントさすんかい、だが捕手がいなくなるのでもう代えられない、走者に出たらどうするんだろう」、と思って見ている。
すると、なんと羽月は初球から盗塁する。
カープの今季初盗塁を大事なところで見事に成功、「凄いぜ!羽月!」
無死二塁、打者会澤は死球を受ける。
治療でベンチに引っ込む。
「もし出れなかったら捕手はどうするんだろう。」
「二俣?将成?」と思いが巡る。
会澤は復活し、無死一二塁で二俣がバントを成功する。
「二日前にバントで顔面負傷しているのに勇気あるな」、と感心する。
つづく矢野のセカンドゴロのあたりで羽月が生還、土壇場で同点とする。
小園は申告敬遠で、山足の今季初打席に期待したがレフトフライで延長戦となる。
ベイシターズは守備固めに入っているので、功打者はいない。
10回から登板した森浦が、見事に三者三振に打ち取る。
「何で9回は伊勢でなく入江だったんだろう?」と改めて思った。
森浦は11回2者を三振、5連続三振を奪うなどしてこの回も抑える。
そして11回裏、アナウンスが流れる。
『ピッチャー伊勢に代わりまして山崎!』
僕は叫んだ。
「康晃が出てきた!こりゃ勝ったど!」
大きな声で叫んだので、周りの方に見られたほどだ。
僕は何回も山崎をカープが打っているのを目撃ていており、今日も「絶対に勝った」と本気で叫んだのだ。
カープの先頭打者は森浦、これは代打が出てくる。
野手は林、田村、将成しか残っていない。
「林の一発に期待するぞ」と思っていたら、田村が指名された。
「田村!頑張れ!」
そして、初球・・・・
ストレートを振り込んだバットに見事に命中し、ボールは右中間へ。
田村は必死で走っている。
なんと柵を超えた! サヨナラホームラン!
田村自身初ホームランが、会心のサヨナラになった。
「やったー!」
僕は大喜びで写真を撮るタイミングが遅れてしまった。
もつれにもつれた試合は劇的な幕切れとなった。
ヒーローインタビューはもちろん田村と、好投で今季初勝利の森浦。
森浦は満面の笑みでインタビューに答える。
そして冒頭のセリフ。
田村は初ホームランに「お待たせしました」と叫んだ。
昨年、オープン戦から打ちに打って期待され、全日本にも選ばれるも、開幕後は全く打てずに2軍落ち経験した苦労人。
「このホームランで吹っ切れて大活躍を期待するよ。」
昨日は何年振りかの妻と息子の3人での観戦だった。
息子は久々の観戦で、素晴らしい試合を経験して興奮していた。
2試合分楽しめた素晴らしい試合に僕も興奮がやまなかった。
僕はこれで観戦成績3勝1敗、今季のカープの3勝を全て観戦している。
街中の焼鳥屋で勝利のお祝いをした。
僕は焼酎のお湯割りを4杯に分けて飲んだ。
帰ってからも喜びはつづき、プロ野球ニュースが待ち遠しかった。
今日は野球ではなく、久々にサッカーの試合を観戦をする。
ピースウィングでの初観戦だ。
「昨日に続いて素晴らしい試合を期待するよ。」
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